前回は断熱材の種類と断熱の工法を取り上げました。今回は断熱設計の基本として、断熱の基準値と断熱の設計方法を取り上げます。
第5回「断熱の基準値と断熱設計の基本」を解説していきます。
1. 建築物省エネ法と省エネ住宅の税制優遇
断熱の基準は、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)に収束されました(第 1 回参照)。建築物省エネ法の基準は、性能表示制度、長期優良住宅制度、フラット 35S、低炭素住宅、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)など多様な制度に利用・応用されています。また、建築物省エネ法で設けられた基準を満たす省エネ住宅は、所得税や贈与税など税制面で優遇されます(図 1)。
2. 断熱の基準と断熱すべき部位
建築物省エネ法では日本を 8 つの地域に分類し、それぞれに必要な断熱の基準値を設けています(図 2)。日本列島が縦に長く、それぞれの地域で気温環境が異なるためです。断熱設計を行う際は、それぞれの基準値を下回るように計画、設計することが必要です。
また、断熱すべき部位は、建物の 6 面を包み込むように設ける必要があり、それぞれの部位に名称が付けられています。もちろん、断熱の対象には窓やドアも含まれます(図 3)。
3. 断熱の基準値
4. 断熱設計の 2 つの方法
5. 自社で設計するか、他社に委託するか
全7回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 なぜ、断熱が必要なのか
- 第2回 断熱とは?遮熱とは?
- 第3回 住宅における断熱
- 第4回 断熱材の種類と断熱の工法
- 第5回 断熱の基準値と断熱設計の基本
- 第6回 断熱設計の手法
- 第7回 断熱の盲点