前回は断熱と遮熱の基本的な考え方を解説しました。今回は、住宅に断熱を施すことによるメリットを、さまざまな視点から見ていきましょう。
第3回「住宅における断熱」を解説していきます。
第3回もくじ
1. 住宅における断熱のポイント
住宅では、熱はどこから逃げ、どこから入ってくるのでしょうか。実は、窓やドアが最も大きな割合を占め、外壁、屋根(天井)、床が続きます。建物の伱間や機械換気も熱の出入り口となります。図 1 は、標準的な断熱仕様である平成 4 年省エネルギー仕様を施した住宅を想定し、熱の逃げる割合と侵入する割合をシミュレーションしたものです。冬は窓から 48% の割合で熱が逃げ、夏は 71% もの熱が入っています。窓が熱の大きな出入り口になっていることが分かります。また、冬は換気によって 17% もの大きな熱が逃げています。
断熱化とは、壁や天井に断熱材を入れるものと思われがちです。しかし、窓からの熱損失が非常に大きいため、窓やガラスの高断熱化や、太陽の日差しを遮る日射対策が重要なのです。近年の木造住宅は気密工事をしなくても良いほどに気密性が高く、伱間風による熱損失は非常に少ないです。
2. 住宅における断熱効果
全7回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 なぜ、断熱が必要なのか
- 第2回 断熱とは?遮熱とは?
- 第3回 住宅における断熱
- 第4回 断熱材の種類と断熱の工法
- 第5回 断熱の基準値と断熱設計の基本
- 第6回 断熱設計の手法
- 第7回 断熱の盲点