前々回、前回と2回にわたり、インターネットのプロトコルであるTCP/IPについて説明しました。今回は、プロトコル上で動くインターネットサービスを紹介します。代表的なインターネットサービスには、WWW(World Wide Web)、電子メール、Web会議システムなどがあります。いずれのサービスも、現在のインターネットサービスの中で欠かせないものとなっています。
第5回もくじ
1. WWW(World Wide Web)
WWWはWorld Wide Webの略であり、インターネットにおける代表的なアプリケーションです。図1に、その概要を示します。
URL(Uniform Resource Locator)は、インターネット上の資源にアクセスするためのアクセス方法と場所の表現形式を示します。HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)は、WWWサーバとWWWクライアント(ブラウザ)間の情報転送用プロトコルで、ポート番号は80です(第4回、表1)。また、HTML(Hyper Text Markup Language)は、画面表示に特化したマークアップ型言語です。タグと呼ばれるキーを埋め込むことにより、文字や画像などの多様な情報を画面に表示したり、インターネット上のさまざまな情報源にアクセスしたりするための情報を埋め込むことができます。図2に、HTMLの記述例と表示例を示します。
HTMLはあくまでもブラウザに表示するためのものであり、人間に情報を分かりやすく表示するための言語といえます。ただし、データの交換には使用できません。一方で、データ交換に使用でき、タグも自由に設定できるように開発されたものに、XML(Extensible Markup Language)言語があります。XMLは、コンピュータに情報を分かりやすく、効率的に伝えるための言語といえます。
2. 電子メール
電子メールは主に、MUA、MTA、メールスプール、SMTP、POPサーバにより構成されています。図3に、電子メールの概要を示します。
ここで、MUA(Mail User Agent)はメッセージを読み書きするクライアント、MTA(Mail Transfer Agent)はメッセージを配送するサーバ、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、MUA間でのポート番号25のメッセージ転送プロトコルです(第4回、表1)。す な わ ち、MUAはMTAにメッセージを送信し、MTA間ではインターネットを経由して、SMTPでメッセージの送受を行います。
なお、MTAは、受信したメッセージをメールスプールに格納します。このとき、メールスプールからメールを呼び出し、MUAにメッセージを渡すプロトコルは、POP3(Post Office Protocol Version3)と呼ばれ、POPサーバがメーラMUAの要求に応じて、ポート番号110でメッセージを呼び出します(第4回、表1)。POPでは、メール内容がメーラに取り込まれると、メール内容は基本的にスプールには残りません。近年は、どのPCからもメールスプールにアクセスでき、内容をそのまま保存できるIMAP4(Internet Message Protocol Version4)というプロトコルが主流となっています。
3. Web会議システム
全6回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 身近なネットワーク
- 第2回 LAN
- 第3回 IP技術
- 第4回 TCP
- 第5回 インターネットサービス
- 第6回 ネットワークセキュリティ