前回は、労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)を紹介しました。今回は、最終回です。労働安全衛生法と安全配慮義務について解説します。
第7回「労働安全衛生法と安全配慮義務」を解説していきます。
第7回もくじ
1. 労働安全衛生法の目的
1972 年に制定された労働安全衛生法は、それまで労働基準法に集約されていた長時間労働や危険有害物による健康障害などから、労働者を守る安全衛生の基準を詳細に定めた法律です。
労働安全衛生法の第1 条には、法律の目的が定められています。「この法律は、労働基準法と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする」
最初には「労働基準法と相まって」という表現があり、労働安全衛生法と労働基準法に、密接な関係があることを示しています。また、危害防止基準の確立、責任体制の明確化、自主的活動の促進の3本柱によって、労働者の安全と健康確保、快適な職場環境の形成を促進していくと記されています(図1)。
2. 企業の四重責任
職場での事故や災害は、あってはなりません。しかし発生してしまった場合、刑事責任・行政責任・民事責任・行社会的責任の四重責任が、事業者に課せられます(表1)。決められたことをきちんと守り、法律に違反していない場合でも、安全配慮義務違反で民事責任が課せられる場合もあります。刑事責任と民事責任はイコールではありません。安全配慮義務については、次の章で詳しく解説します。
3. 安全配慮義務と順守義務
4. 労働災害の現状
全7回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 機械安全のリスクアセスメント
- 第2回 機械安全のリスク低減
- 第3回 保護具による残留リスクの低減
- 第4回 教育による残留リスクの低減
- 第5回 訓練による残留リスクの低減
- 第6回 労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)
- 第7回 労働安全衛生法と安全配慮義務