前回は、安全教育によるリスク低減方策を説明しました。今回は、訓練の観点から、リスク低減方策を解説します。
第5回「訓練による残留リスクの低減」を解説していきます。
第5回もくじ
1. 訓練のあり方
機械安全は、まずは設計段階で十分に検討され、万が一誤動作やトラブルを起こしても事故にならないようフェールセーフを構築します。しかし、機械の使用段階では、メンテナンスや修理後の再起動、清掃など、人に依存する作業が数多くあります。作業手順や動作行動を間違えると、重大な事故を招きます。事故を未然に防ぐには、安全に対する正しい理解や技能訓練によるリスク低減方策が欠かせません。具体的には、5S 活動、OJT(ON-the-Job Training)による技能と機械安全の訓練、危険予知訓練などを実施します。
2. 5S 活動の取り組み
5S は、整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の頭文字S を取ったスローガンです。職場環境を快適にし、作業効率を向上させるために、5S 活動は不可欠です。安全の確保や災害の防止にも効果があり、5S 活動を各作業に取り入れ、訓練を行います。簡単に、5S のあるべき状態を解説します。
・整理:必要なものと不要なものを区分して、不要なものを処分する。
・整頓:必要なものを、すぐに取り出せるようにする。工具や材料などを、誰にでも分かるように明示し、使いやすいように安全な場所に置く。
・清掃:ごみやほこりのない、きれいな状態にする。
・清潔:掃除したきれいな状態を維持する。洗濯された服装で、周囲の人に不快感を与えないことを意味することもある。
・躾(しつけ):決められた服装や作業手順、清掃などのルールを、正しく守る習慣を身に付ける。
5S 活動が根付いた職場では、不安全な状態や行動が見えやすくなり、危険源も特定しやすくなります。安全で効率的な職場環境を維持するためにも、継続的に5S 活動に取り組んでください。
3. 技能と機械安全の訓練
4. 危険予知(KYT)訓練
全7回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 機械安全のリスクアセスメント
- 第2回 機械安全のリスク低減
- 第3回 保護具による残留リスクの低減
- 第4回 教育による残留リスクの低減
- 第5回 訓練による残留リスクの低減
- 第6回 労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)
- 第7回 労働安全衛生法と安全配慮義務