前回は、寸法の配列を解説しました。今回は最終回です。寸法記入思考と題して、各種寸法記入の考え方や、決まり事を解説します。これまで学んだルールに沿って、実際に機械部品図面に寸法を記入するための考え方を学びましょう。
第10回「寸法記入思考」を解説していきます。
第10回もくじ
1. 寸法記入の原則
機械部品図面に寸法を記入する場合、ただ端から順に記入してはいけません。もちろん、試作品を数個作る程度なら、思いつきで寸法を記入しても、ばらつきの影響はほとんど分かりません。しかし、同じ品物を数百~数十万個作り、不具合が発生した場合、その原因が図面不備によるばらつきであると判明し、大騒ぎになることがあります。ここでは、寸法を記入する上で最も重要な、寸法記入の一般原則を紹介します(JIS B 0001 機械製図より)。繰り返し読んで、しっかり理解しましょう。
寸法記入の一般原則
・寸法は、対象物の大きさ、姿勢、および位置を明確に表すのに必要 で十分なものを記入する
・図面に示す寸法は、特に明示しない限り、その図面に図示した対象 物の仕上がり寸法を示す
・寸法は、なるべく正面図に集中する
・寸法は、必要に応じて基準とする点、線、または面を基にして記入す る
・対象物の機能上必要な寸法(機能寸法)は必ず記入する
・寸法は、なるべく工程ごとに配列を分けて記入する
・関連する寸法は、なるべく1 か所にまとめて記入する
・寸法は、重複記入を避ける
・寸法は、なるべく計算して求める必要がないように記入する。参考寸法については寸法数値に括弧を付ける
・寸法には、機能上必要な場合、寸法の許容限界(サイズ公差、また は幾何公差)を指示する
2. 機械部品の寸法記入の考え方
全10回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 図面とは
- 第2回 投影図の描き方
- 第3回 加工と投影図の向き
- 第4回 特殊な図示法1
- 第5回 特殊な図示法2
- 第6回 寸法記入に関する決まり事
- 第7回 寸法補助記号1
- 第8回 寸法補助記号2
- 第9回 寸法の配列
- 第10回 寸法記入思考