在庫計画と在庫管理|物流管理の基礎知識3

物流管理の基礎知識

著者:流通経済大学 流通情報学部 教授 苦瀬 博仁

前回は、物流とロジスティクスについて説明しました。今回は、工場や流通センターや店舗などの施設で行われる代表的な物流活動として、在庫計画と在庫管理について解説します。物流ネットワークは、店舗や流通センターなどの施設(ノード)での作業と、施設間(リンク)の移動で構成されています。このため、物流管理も、施設内での物流活動で代表的な「在庫」と、移動という意味での「輸配送」が基本になります。

第3回「在庫計画と在庫管理」を解説していきます。

基礎知識DL

1. 流通センターにおける作業内容と在庫

工場や流通センターや店舗では、商品や物資が入庫・保管・出庫されるごとに、さまざまな作業が行われています。

例えば図1 に示すように、商品や物資は、入庫作業として、荷役(荷おろし(A)、検品(B)、棚入れ・検品(C))されてから、保管(D)されます。そして、顧客からの注文があると、出庫作業として、荷役(ピッキング(E)、検品(F))、流通加工(流通加工(G)、仕分け(H))、包装(I)、荷役(検品(J)、積み込み(K))されてから、顧客の元に届けられます。

在庫とは、「保管している原材料・部品や製品のこと」であり、広義では「商品や物資について、入庫・保管・出庫すること」でもあります。このとき、保管を「商品や物資の時間的な移動」と称することもあります。

ロジスティクスと物流(物的流通)における施設(ノード)の役割
図1:ロジスティクスと物流(物的流通)における施設(ノード)の役割

2. 在庫計画・在庫管理とPDCA サイクル

在庫計画とは、「生産や販売のために必要な原材料・部品や商品・製品を、適切な時間・場所・費用のもとで、顧客から要求された数量と品質で、入庫・保管し出庫できるように計画すること」です。在庫管理とは、「生産や販売のために必要な原材料・部品や商品・製品を、適切な時間・場所・価格のもとで、顧客から要求された数量と品質で、入庫・保管し出庫できるように、統制すること」です。在庫計画も在庫管理も、その主な対象は、「時間(time)・場所(place)・費用(price)・数量(quantity)・品質(quality)」の5つです。

このとき、図2 に示すように、在庫計画(Plan)に続き在庫活動を実施(Do)し、在庫管理ではその内容をチェック(Check)して、改善(Act)に結びつけます。このように、在庫計画と在庫管理によって、在庫のPDCA(Plan、Do、Check、Act)のサイクルが構成されています。

PDCAサイクルにおける在庫計画と在庫管理
図2:PDCAサイクルにおける在庫計画と在庫管理

3. 在庫計画の内容

4. 在庫管理の内容

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全7回で下記の内容を解説しています。

  • 第1回 物流と物流機能
  • 第2回 物流とロジスティクス
  • 第3回 在庫計画と在庫管理
  • 第4回 輸配送計画と輸配送管理
  • 第5回 企業経営と物流KPI
  • 第6回 KPIの選定手順と留意点
  • 第7回 物流のパラダイムシフトと物流管理の将来

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