HACCPの運用方法|HACCP実践の基礎知識3

HACCP実践の基礎知識

著者:株式会社フーズデザイン 代表取締役 加藤 光夫

前回、重要な一般的衛生管理であるOPRP(Operation PrerequisitePrograms:オペレーション一般的衛生管理)について解説しました。また、OPRP と一般的衛生管理PRP(Prerequisite Programs)、CCP(CriticalControl Point:重要管理点)の違いについても触れました。今回は、その3 つの管理方法を使って、実際にHACCP(Hazard Analysis andCritical Control Point:危害分析重要管理点)の安全管理を実践する方法について解説します。

第3回「HACCPの運用方法」を解説していきます。

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1. 各工程での危害は?:危害分析

HACCP では、まず1 つの製品の製造工程を全て書き出し、各工程の中でどのようなハザードがあるのか、予測も含めてリストアップします。これがHA(Hazard Analysis:危害分析)です。そして、そのハザードを防止するための安全管理方法を、各工程で決めていきます。このHACCP の構築の方法を、加熱ハンバーグの製造を例に見ていきましょう。加熱ハンバーグの製造工程をフローチャートにすると図1 のようになります。

加熱ハンバーグ製造のフローチャート
図1:加熱ハンバーグ製造のフローチャート

はじめに、フローチャートの各工程番号と工程名を表にし、各工程での危害を書き込んでいきます(図2)。これが危害(ハザード)分析です。

フローチャートからハザード分析表の作成
図2:フローチャートからハザード分析表の作成

ここで大事なのは、その製品について過去に出た問題やクレームをもう一度検討することです。過去のクレーム処理レポート、現場でのヒアリング、各製造工程の担当者からのハザード予測などを総合的に見直すことで、過去の問題が、どの工程で起こったのか、あるいは起こった可能性が高いのかを探り出します。そして、その問題をハザードとして、工程リストに書き入れていきます。

これにより、それぞれの工程でのハザードが明らかになります。ハザードの特徴が分かれば、それぞれの製造工程での安全管理方法を決めることができます。工程ごとに、もっとも重要な安全管理を集中して実施できるようになります。

2. 危害に対する管理方法の決定

危害(ハザード)分析で、各工程のハザードが明らかになりました。次は、各工程での安全管理方法を決めていきます。

1 の原料肉~ 8 の成形の工程は、製造環境をきれいにすることを重視するので、一般的衛生管理PRP で管理します。

最初の重要な工程は9 の加熱調理です。この工程をCCP で管理します。中心温度を厳しく管理することで、殺菌を確実に行います。

加熱殺菌したあとは、冷却してパックするまでの間に汚染が発生しないよう注意します。10 の急速冷凍の工程を、オペレーション一般的衛生管理OPRP で管理します。ATP(Adenosine Triphosphate:アデノシン3リン酸)検査を行い、製造環境の汚染を防ぎます。

パッケージしたら製品は密封されるので、このあと12 の工程で金属探知機を通します。これが2 つ目のCCP になります。金属の混入を防ぐ大事な工程です。

そして13 の冷凍~ 15 製品庫の工程までは、一般的衛生管理PRP で管理します。

これまでの解説をもとに、各工程でのハザードのリストと、安全管理の方法をまとめると図3 のようになります。管理方法に対して、管理基準、監視・測定方法や改善処置の方法までを書き込んでいきます。

各工程に対する管理方法の決定
図3:各工程に対する管理方法の決定

自社の製品について、製造工程での安全管理方法がよくわからなければ、多分こうだろうと仮に決めてしまっても構いません。後で修正すればいいのです。

3. OPRP とCCP の詳細を決める

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全4回で下記の内容を解説しています。

  • 第1回 HACCPとは何か?
  • 第2回 一般的衛生管理を科学的に!OPRPとは?
  • 第3回 HACCPの運用方法
  • 第4回 やりっ放しにしない!HACCPの検証方法

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