前回は、作業方を決める「何を使って?」を行うための、汚れを落とす化学的除去力と、洗剤の知識を説明しました。今回は、作業方法の知識について解説します。掃除の方程式では、除去力の活用法における「どのように?」を行います。作業方法は、全体の情報をまとめて、効率的な掃除を行うのに役立ちます。また、作業方法の知識があると掃除方法を決定しやすくなります。
第6回「作業方法の知識」を解説していきます。
1. 掃除の付加条件
作業方法を決める際、付加条件を考慮しなければなりません。キレイに対する感じ方は人それぞれ異なります。掃除する物や場所への思いなどの感情も異なります。また、ライフスタイルや経済的(金銭的)な理由、環境的条件など、重視すべき付加条件により掃除の作業方法も変化します。
付加条件を満たすためには、必要な知識を持って検討し、仕上がりの質をイメージします。そうして全体の作業から見ると、個々の事情を考慮した掃除方法が決定できます。掃除の付加条件は、基準化の難しい個人衛生における大切な項目です。中には、掃除において汚れ除去を最優先とし、多少素材に傷がつくのを承知で掃除を行うことを選ぶ場合もあります。表1 は、掃除の方程式の各知識項目で起こり得る付加条件例を示します。
2. 作業方法決定手順概要
作業方法を決める際、掃除の付加条件を考慮しつつ作業手順を決めていきます。その際の基本的知識として、始めに作業区分により作業の内容を決めます。次に、区分内容に基本的な作業手順を取り入れ、掃除の全体的な実施方法を組み立てます。作業方法を決定する際には、汚れの付着している場所はどこなのか、その素材は平面または凹凸面なのか、水や洗剤の使用はできるのかなど、現状分析で調べた内容を活用します。分析内容から適した除去力(用具や洗剤)を選び、作業手順などの知識を組み合わせて掃除方法を決定します。また、素材を傷めないようにするため、洗剤を滑りをよくする潤滑油的に使用し、作業性を高める場合もあります。現状分析情報や知識を組み合わせて、最適な作業方法を決定していきます。
3. 作業区分により内容を選定する
4. 掃除の基本的な作業手順
全7回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 掃除理論と方程式
- 第2回 汚れの知識
- 第3回 場所・素材の知識
- 第4回 掃除用具の知識
- 第5回 洗剤の知識
- 第6回 作業方法の知識
- 第7回 予防の知識と掃除が楽になる法則