前回は、鋳物の内部に空洞が発生する鋳巣(いす)と呼ばれる現象を紹介しました。最終回の今回は、鋳物の設計を解説します。
第8回「鋳物の設計」を解説していきます。
1. 鋳物設計の工程
鋳物設計の工程には、構想設計、基本設計、詳細設計、鋳造方案設計があります(図1)。設計は、鋳物の品質やコスト、納期などを決める上で、非常に重要な工程です。それぞれを詳しく見ていきましょう。
2. 鋳物の構想設計
構想設計は、ユーザーからの要求仕様に基づいて、鋳物の機能や設計仕様を明確にし、全体像を企画・設計する工程です。新しい鋳物製品を作る際に、始めに行います。
構想設計では、これから作る鋳物に要求される機能、性能、形状、質量、コスト、納期などを明確にし、用いる鋳物材料や鋳造法を決定します。
鋳造材料には、鋳鉄、鋳鋼、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金などがあります。また、鋳造法には、砂型鋳造、精密鋳造、重力金型鋳造、低圧鋳造、ダイカストなど、さまざまな工法があります。それぞれ、最小肉厚、寸法公差、表面粗さ、抜勾配、仕上げ代などに差があるため、要求仕様に適した工法を選択する必要があります。また、鋳造法と材料の組み合わせには相性があるので、選定時には注意しましょう。
3. 鋳物の基本設計
4. 鋳物の製品設計
5. 鋳造方案設計
全8回で下記の内容を解説しています。
- 第1回 鋳造加工の特徴と材料
- 第2回 鋳造加工の種類
- 第3回 鉄系鋳造材料の種類
- 第4回 非鉄系鋳造材料の種類
- 第5回 砂型鋳造とは?
- 第6回 金型鋳造とは?
- 第7回 鋳巣の種類と検査方法
- 第8回 鋳物の設計