接着施工のポイント|接着の基礎知識8

接着の基礎知識
著者:株式会社原賀接着技術コンサルタント 原賀 康介

前回は、接着の構造設計のポイントについて説明しました。最終回の今回は、実際に接着施工を行う際のポイントを解説します。接着剤の塗り方、使用量のさじ加減一つで、接着不良を防ぐ方法をお伝えします。

第8回「接着施工のポイント」を解説していきます。

基礎知識DL

1. プライマーやアクチベータの塗布量

界面の結合を強固にしたり接着剤の硬化を促進するために、接着剤を塗る前に、接着面にプライマー(下塗り塗料、参考:第2 回)やアクチベータ(活性材料、参考:第4 回)を塗布することがあります。図1 に示すように、塗りすぎるとプライマーやアクチベータの層が、内部破壊しやすくなって接着強度が低下するので、塗りすぎてはいけません。プライマーやアクチベータを溶剤で10 倍から20 倍に希釈して塗布すれば、多量に塗布しても表面に付着する成分量を減らすことができます。

プライマーの塗布量と接着強度、破壊状態の関係模式図
図1:プライマーの塗布量と接着強度、破壊状態の関係模式図

2. 欠陥部を作らない接着剤の塗布方法

剛性のある部品同士を接着する場合に、図2 のA のように、接着剤を接着面全面に薄く塗布して貼り合わせると、接着部に空気の巻き込みが起こって気泡が生じ、欠陥部分が発生しやすくなります。

これを防ぐには、図2 のB のように、接着部の中央付近に接着剤を盛り上げ、部品を押し付けながら接着剤を接着面全面に広げる接着方法が有効です。接着剤を押し広げる時に、空気は外に向かって押し出されるため、接着部に気泡が残らず、接着欠陥部のない接着ができます。

接着欠陥部を作らない接着方法
図2:接着欠陥部を作らない接着方法

接着部の空気を追い出して欠陥部を防ぎ、しかも接着剤のはみ出しを少なくしたい場合には、図3 のような5 点塗布(A)、X 字形塗布(B)、Y字形塗布(C) などの方法もあります。

接着部に欠陥を作らず、はみだし量も少ない接着剤の塗布パターン
図3:接着部に欠陥を作らず、はみだし量も少ない接着剤の塗布パターン

3. 接着剤のはみ出しと、接着層の厚さ

4. 精密位置合わせにおける接着剤の塗布位置、塗布量

5. 加圧固定時の注意点

6. 接着剤の硬化時間

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全8回で下記の内容を解説しています。

  • 第1回 接着の原理とは?高信頼性・高品質接着とは?
  • 第2回 接着の最適化とは?内部応力とは?
  • 第3回 構造用接着剤の種類と選び方
  • 第4回 エンジニアリング接着剤とは?
  • 第5回 接着剤の選び方
  • 第6回 接着における強度の考え方
  • 第7回 接着部品の構造設計
  • 第8回 接着施工のポイント

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