5Sルールと組織風土|5S活動の基礎知識5

5S活動の基礎知識

5S 活動は目的ではなく、組織を活性化させるための「ツール」です。うまく使えると大きな効果を期待できますし、使い方を誤ると組織に大きな負担がかかります。今回は活動を維持継続するためのルールに関して解説していきます。

第5回「5Sルールと組織風土」を解説していきます。

基礎知識DL

1. ルールが守られない理由

組織内のルールは往々にして守られず、形骸化してしまいます。5S 活動も同様です。整理や整頓のように変化が見えやすい活動と比べると、変化が見えづらくなる清掃から活動が下火になってきます。そして、清潔やしつけは活動そのものが消えてしまいます。

組織でルールが守られない理由は3 つあります。

1:ルールの分量が多すぎる
2:ルールに理想を書きすぎる
3:罰則の決まりがない

それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

1:ルールの分量が多すぎる
これは、品質や環境のISO マネジメントシステムの導入が形骸化してしまう理由の一つです。あなたの会社も監査前だけ慌てていませんか?マニュアルは、分量が多くなるほど複雑な内容になり、読まれなくなってしまいます。社員全員がマニュアルを読んでいないのに、本当に優れたパフォーマンスを発揮できるのか、真剣に考える必要があります。

2:ルールに理想を書きすぎる
これは多くの企業で見られる風景です。現場を見ずに机上で考えると、どうしても理想を書いてしまいがちです。また、このケースで危険なことは、他社の良い部分だけをまねてしまうことです。自社の現場に合わせて作らないと、実態と隔たりのあるルールになってしまいます。挙げ句の果て、「決めたのだから守れ!」という一方通行の指示がまかり通ってしまいます。

3:罰則の決まりがない
これは組織のスタンスを示しています。罰則がないと、決められたルールが軽くなります。そして、いつの間にか誰も守らないルールになってしまいます。

組織に合わせたルール策定の例
図1:組織に合わせたルール策定の例

2. ルール策定時に注意すべき3 つのポイント

5S 活動がある程度進んで、それを維持しようとする時、どのようなことに注意すればいいでしょうか。結論からいえば、守られない理由の逆を行えばいいのです。

1:5S ルールは「A4 用紙2 枚」に収める
2:書き込んだことは100%守る
3:守られなかった時の罰則を定める

ルール策定のフロー
図2:ルール策定のフロー

まず、ルールの全体量をA4 用紙2 枚に制限します。両面で印刷すればA4 用紙1 枚になり、正社員だけではなく、パート・アルバイトの人たちにまで渡して、広く周知できます。

そして何よりも、分量が限られているので、優先順位の高いものを短く表現しなければなりません。例えば、オフィスのルールの一節は「帰宅時に机の上に置いて良いものは、パソコンと電話機のみとする」という一文になります。製造現場ならば「使用した機器は、必ず定められた場所に返すこと」になり、機器の点検は「定められた間隔で別途定める手順に従い、必ず定期点検を実施すること」になります。

組織の中で起きているさまざまな不具合は、こうした原理原則が守られていないことが原因です。道具の使いっぱなしや材料の管理不足、報告・連絡・相談の不足などが日常で発生し、製品やサービスの低下を招いているのです。優先順位の高いものを短くまとめて、誰が読んでも分かりやすい文章で表現することが大切です。小学生にも教えられるような分かりやすい文章で書いてください。

そして、ルールは理想ではなく実現可能なものでなければなりません。100%守られるべきものなので、罰則も定めることができます。日常的にルールが破られていては、罰則を定めても効果がありません。

また、ルールを作っておかないと、活動状況を振り返ることもできません。5S 活動のPDCA を回すためにも、適切なルール作成が必要です。

店舗活性化を目的としたルール策定例
図3:店舗活性化を目的としたルール策定例

3. 組織風土作りのための行動指針

4. 詳細は下位ルールも決める

続きは資料をダウンロードしてご覧ください!

全8回で下記の内容を解説しています。

  • 第1回 5S活動に取り組むべき理由
  • 第2回 5S活動の整理とは?
  • 第3回 5S活動の整頓とは?
  • 第4回 5S活動の清掃・清潔・しつけとは?
  • 第5回 5Sルールと組織風土
  • 第6回 現場から利益を生み出す
  • 第7回 5S活動と教育訓練
  • 第8回 5S活動の目的と効果

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