イプロス会員に聞いた!『製造業における生成AIの活用状況』に関するアンケート調査結果を公開
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調査レポート|製造業における生成AIの活用状況<資料進呈>
1.製造業における生成AIの活用状況
63%が生成AIの業務利用に前向き
導入企業の4分の3が業務効率化・自動化のメリットを実感
OpenAIが2022年11月に対話型AI「ChatGPT」をリリースしたことをきっかけに、生成AI(ジェネレーティブAI)の普及が急速に進んでいます。生成AIとは、既存の学習データをもとに文章や画像などのコンテンツを新たに生成できる人工知能(AI)の一種です。GoogleやMicrosoftをはじめ、様々な企業の本格参入と新たなサービス公開が相次ぎ、日進月歩の分野となっています。
機密情報の漏洩や誤情報発信、著作権等の権利侵害など、生成AIの利用にあたっては様々なリスクも指摘されている一方、日本国内でも認知度や注目度は高く、業務の自動化や効率化、コスト削減等への貢献を見込んで企業や組織が導入・活用しているケースも珍しくありません。
株式会社イプロスはこのたび、製造業に従事するイプロス会員を対象にアンケートを実施し、生成AIの業務利用の実態を調査しました。
2.概況・生成AIの業務利用の現在地
6割超が生成AIの業務利用に関心。認知度は95%以上
業務における生成AIの利用状況を尋ねたところ、生成AIを実際に利用していると回答した人の割合は19.4%、トライアル中は6.6%と、合わせて26%が既に生成AIを導入しているという結果となりました。さらに、利用に向けた準備を進めていると回答した人が5.6%と、合わせて3割以上の現場で具体的な取り組みが進んでいることがわかります。また、利用したいと考えている・興味があると回答した人は31.6%となり、生成AIの業務利用に関心を持っている企業は63.2%にのぼりました。
生成AIを業務で利用するつもりはない・利用したくないと回答した人も11.8%と一定数いるものの、生成AIとは何か知らないと回答した人はわずか3.3%と、製造業の現場における生成AIの認知度は非常に高いことがわかります。
3.導入企業の回答:利用状況
生成AI導入企業の7割超がChatGPTを利用。過半数は無料で利用
生成AIを利用中またはトライアル中と回答した人が利用している・利用したことがある生成AIサービスは、ChatGPT(OpenAI)が72.2%と圧倒的に多く、次いでMicrosoft Copilot(Microsoft)が39.2%、Gemini(Google)が13.9%と続いています。製造業においては、画像生成・動画生成に適したサービスに比べ、文章生成・コード生成に適したサービスがより広く普及していることがわかります。
その他としては、SeaArt(STAR CLUSTER PTE. LTD.)などが挙げられたほか、「自社開発の社内AIを活用している」という企業もありました。
生成AIの利用開始時期については、「ChatGPTが話題になって少し経ってから(2023年4月~12月)」が55.7%と最も多く、次いで「ChatGPTが話題になってすぐ(2022年11月~2023年3月)」が21.5%となっています。「ChatGPTが話題になるより前(2022年10月以前)」から利用していた企業も6.3%とわずかながらあったものの、ChatGPTの登場以降に多くの企業が生成AIに注目し始めたことがわかります。
また、利用中またはトライアル中の生成AIサービスの料金形態について尋ねたところ、無料が55.7%と過半数を占め、有料で利用している企業は21.5%にとどまりました。