モノづくり企業のための補助金(平成30年度概算要求)|イプロスブログ

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2017.11.02

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モノづくり企業のための補助金(平成30年度概算要求)

概算要求とは、各省庁が財務省に対して行う翌年度予算の要求です。今回は、平成30年度概算要求から、補助金情報をピックアップしました。活用できる補助金がないか、早い段階からチェックしておきましょう!

経済産業省:3件803億円

経済産業省は、新たな需要の創出・人材投資・生産性革命といったキーワードをもとに、概算要求を出しました。その中から、製造業・建設業に関連のある補助金を紹介します。

参照:平成30年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について

1. 省エネルギー投資促進に向けた支援補助金733.5億円

事業目的・概要
工場・事業場、住宅、ビルにおける省エネルギー関連投資を促進することで、エネルギー消費効率の改善を促し、徹底した省エネを推進するための補助金です。

・工場の省エネルギー投資促進に向けた支援
工場・事業場へ省エネ効果の高い設備を導入するための支援を行います。工場・事業場単位や、設備単位で申し込みができます。また、複数事業者が連携した取り組み、エネルギー消費量が減少する取り組みに加え、エネルギー消費量が増加する場合でも、生産性向上と省エネを両立する改善の取り組みを支援します。

・住宅・ビルの省エネルギー投資促進に向けた支援
エネルギー消費量が増大している住宅・ビルの徹底的な省エネのためのガイドライン作成などを目的として、ZEB(ゼロエネルギービル)の実証を支援します。また、ZEH(ゼロエネルギーハウス)ビルダーが設計・建築・改築するZEHの導入や、既存住宅の断熱・省エネ性能の向上を図るため、高性能な断熱材、サッシ、ガラスの導入を支援します。

2. 中小企業等に対する省エネルギー診断事業費補助金12億円

事業目的・概要
中小企業などの省エネ取り組みを推進するため、中小企業などに対し、省エネポテンシャルの診断を無料で実施します。診断事業で得られた事例や省エネ技術・情報などは、さまざまな媒体を通じて情報発信します。各地域において中小企業の省エネ取り組みを推進するため、省エネルギー相談地域プラットフォームを全国に構築し、省エネの相談にきめ細かく対応します。また、省エネルギー相談地域プラットフォームを中核とした地域の窓口をポータルサイトに公開し、省エネに関する有益な情報発信をはじめ、地域の中小企業の省エネ取り組みを総体的にサポートします。

3. 省エネルギー性能の優れた建設機械の導入事業費補助金12.7億円

事業目的・概要
世界最先端の省エネ型建設機械の市場構築や省エネ性能の向上を図るため、環境性能に優れた省エネ型建設機械に対して導入補助を行います。

国土交通省:3件275億円

主な補助金は、被災地の復興や耐震化といった防災対策関連の施策、i-Constructionなどによる生産性向上と新需要の創出、地方のインフラ整備などです。特に建設業に関係する予算を紹介します。

参照:平成30年度国土交通省予算概算要求概要

1. 建設業、運輸業、造船業における人材確保・育成、物流の生産性向上42億円

事業目的・概要
現場を支える技能人材の確保・育成や生産性の向上のため、適切な賃金設定などの処遇改善、教育訓練の充実、外国人の活躍促進などの働き方改革に使われます。建設業に対しては、具体的に以下の事項を推進します。

・社会保険加入の徹底・定着を図るための取り組みの推進

・職人の安全・健康の確保に向けた取り組みの推進

・優れた技能者を雇用・育成し、施工能力の高い専門工事企業が選ばれる環境の整備

・建設分野の外国人材の適正活用に向けた巡回指導や管理システムの運営などの推進

・適正な工期設定などによる長時間労働の是正や週休2日確保などの取り組みの推進

・中小・中堅建設企業の生産性向上に向けた協業化や技能者の多能工化への支援

2. AIや新技術の導入による i-Construction の取り組みの拡大33 億円

事業目的・概要
AIやICTなどの新技術の開発・現場導入や、現場施工の効率化に向けた基準類などの整備、施工時期の平準化といったi-Constructionの取り組みを拡大します。具体的には、以下の事項を推進します。

・実証的な新技術開発の推進

・AI・ロボットの導入などによる建設生産・管理システムの高度化

・企業・大学などにおける現場向け新技術開発への助成および国などの研究施設の機能強化

・i-Construction推進コンソーシアムによる新技術の導入や3次元データの活用推進

・地方公共団体や中小建設業者におけるICT活用の普及・拡大の推進

・地下空間に関する安全技術の確立に向けた地盤情報の収集・共有・利活用などの推進

・衛星測位システム(GNSS)を用いた標高決定による測量現場の生産性向上

3. 密集市街地対策の推進、住宅・建築物の耐震化の促進200億円

事業目的・概要
大規模地震や大規模火災の発生時における人的・経済的被害の軽減を図るため、密集市街地の改善、住宅・建築物の耐震化や防火対策などに積極的に使われます。具体的には、以下の事項を推進します。

・密集市街地における建て替えや改修などの防災対策への支援の強化

・耐震診断義務付け対象建築物への耐震化の推進

・耐震改修などの取り組みへの支援の強化

・宅地被害を事前に防ぐための診断や応急対策への支援の強化

厚生労働省:2件282億円

主に、質の高い介護・医療の提供や、働き方改革実現のための補助金です。製造業・建設業に関係のある補助金を紹介します。

参照:平成30年度厚生労働省所管予算概算要求関係

1. 介護、生活衛生等の分野における生産性向上の推進106億円

事業目的・概要
介護や⽣活衛⽣の分野における⽣産性向上のためのガイドラインを作成し、保育・介護事業所におけるICT化の推進や介護ロボットの活⽤を促進します。

2. 人材確保等支援助成金(仮称)176億円

事業目的・概要
人事評価制度や賃金制度の整備を通じて賃金アップを実現した企業など、雇用管理の改善に取り組む事業主に対して助成による支援を行います。また、金融機関と連携し、生産性向上に資する設備などへの投資により雇用管理改善を図る企業へ助成を行います。

農林水産省:3件387億円

強い農業を実現するための農政改革や施設作りを実行し、地方を元気にするための補助金が申請されています。

参照:平成30年度農林水産予算概算要求の概要

1. 強い農業づくり交付金290億円

事業目的・概要
国産農畜産物の安定供給のため、生産から流通までの強い農業づくりに必要な産地基幹施設の整備などが支援されます。

2. 浜の活力再生交付金70億円

事業目的・概要
浜の活力再生プランに位置付けられた共同利用施設の整備、プラン策定地域における水産資源の管理や防災・減災対策の取り組み、プランの見直しに関する活動などについて支援が行われます。

3. 食料産業・6次産業化交付金27億円

事業目的・概要
6次産業化に係る市場規模を拡大するとともに、地域内に雇用を生み出す取り組みや施設整備が支援されます。

設備投資や研究開発、販売促進などに活用できそうな予算情報はありましたか? もし補助金についてはよく分からない、申請したことがないという人は、ぜひ補助金の基礎知識の資料をダウンロードしてみてください。

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